キーボードを担当していて感じたことや、戸惑ったことなども素直に書いた、初心者のためのちょっとしたアドバイスのサイト。
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じゃあ一体どの音を使うのがその曲にとって最適なのか…
バンドというのは複数人の集まりだから、みんなが1つの曲に対して同じイメージを持っているとは限らない。
一番いいのは、仲間と相談しながら曲のイメージに合った音を選んでいくことだけど、コードとメロディだけあって、「とりあえず好きなようにやってみよう」から始まってしまったら自分の想像力を働かせるしかないです。
っていっても、
アップテンポな曲ならギターに舞台を譲ってバッキングと背景の盛り上がりに徹するし、スローバラードならピアノ+ストリングス、あるいはピアノ+パッドでもいい。
オシャレ感のあるものならエレピで、ロック色の濃いものはオルガンかロックピアノ。
ジャズっぽいのがきたら、雰囲気に合わせてピアノでもエレピでもオルガンでも…とりあえずフレーズが活きる音色。
どれもしっくりこなかったら、シンセリードとか、アルペジオの設定された音色使ってみる。
…みたいな感じでやっといたらとりあえずは大丈夫だと思います。(かなり大まか)
ゆくゆく録音したスタジオ音を聴きながら、他のパートと波長を合わせていけばいいのです。
コツは、いろんな楽器を入れすぎないこと!…だと僕は思います。
世の中のしっかりミキシングされたプロの曲では、かなりたくさんの音が入ってるけど、たとえばピアノ、ストリングス、パッド、背景に薄く入ってる二本目ギターのバッキング、なんか一瞬だけ入ってるキラキラした音、1泊分だけのオルガンのグリッサンド、とかもうそんなのを全部やりたいと思ったら、手がいくつあっても足りない!
ライブでそれをキーボードが一手に担うのは、うまくやればかなりすごいと思うけど、ともすればガチャガチャ感が出てしまう。
レコーディングでCD配ることがメインのバンドなら別だけど、あくまでライブが一つの目標になっているバンドであれば、同時に使うのが2,3種類の音色でも充分かっこいいサウンドが作れるし、最大でも1曲の中でトータル6,7種類くらい使えば、だいぶ変化のある曲に仕上がります。
まぁコピー曲だと、勉強のためにちょっとやってみようかなとか思ったりもするけど…。
結局お客さんにどれだけ聞こえるかというのもありますね…。うすーく入れたバッキングよりも厚みを増すパッドを選んだ方がいいとか、そのへんは自分の耳を信じて、どれが効果的かを選ぶ作業になります。手は2本しかないので。
あと、まったく逆の話になるけど、どれもしっくりこなかった場合、「無音」という選択肢もあります。
実際僕も、「Bメロ?…実はなにも弾いてないヨ」っていう曲があったりしました。
ベースがかっこよくうねってるとことか、隙間が逆にカッコイイやんここっていうところなど、あえてキーボードっているか…?って思うことって意外とあるのです。
そういう時こそ、「弾かない勇気」
メンバーに言われたらなんか入れてみよう ぐらいで構えてたらよし!ライブでは手拍子か踊るか笑顔振りまいてたらヨシ!
…ということで音色についてはこのあたりにして…、次は「音の加工」について!