バンドのキーボードを始める人に贈る手順書

キーボードを担当していて感じたことや、戸惑ったことなども素直に書いた、初心者のためのちょっとしたアドバイスのサイト。
暇つぶしの読み物としてもどうぞ。通勤通学のなどの空いた時間にでも。

リハーサル

本番前のライブハウスでのリハーサルは、何となくやるのとポイントを押さえておくのとでは、その後に大きな差が出ます!

スタジオではうまくいってたのに、本番ではなんかうまくいかなかった…
それはなぜか。

ライブハウスが生き物だからです!(例えです例え)

ライブハウスによって、音の聞こえ方は本当に様々です。
モニタースピーカーの位置だったり、ハコの大きさだったり、PAさんのやり方だったり、お客さんの入りだったり、理由はたくさんあります。

キーボードの場合は、スタンド持込みじゃない場合はスタンドの設置や高さの確認、椅子が要る場合は椅子の設置確認も重要です。

本番中に自分の音が聞こえなかったり(もしくは聞こえすぎたり)、他の音が聞こえなかったりして演奏がうまくいかないのは非常にもったいないです。

リハーサルは、そのライブハウスに合わせるための最初で最後の音合わせ!
本番に不安を持ちこさないために、ちゃんとポイントを押さえて臨みましょう。

 

まず、リハーサルで最も大事なのは、全員そろっていること。

あたりまえじゃないかと思うかもしれませんが、意外と、来れない人がいるリハーサルを目にすることが何度かありました。慣れてくるとこういうこともあるかもしれません…

リハーサルは練習ではなく、音の確認です。

自分の音、全体の音どちらも含みます。誰かがいないと全体の音の確認に支障が出るので、

遅刻はもちろん、機材のトラブルなんかもできるだけないように事前にチェック
しておきましょう。

キーボードの場合は、たとえばサスティンペダルの極性が逆になったとか、音の呼び出しトラブルとか、忘れ物したとか…
(忘れ物はキーボードに限らないけど)

 

リハーサルの時間は、これもライブハウスやイベントによってさまざまだけど、普通はセッティング込で10分~15分くらいです。

セッティング込なので、とにかくセッティングは素早く!

でも大きいキーボードを使ってる場合は無理しないで、二人がかりでしっかり台の上に乗せてください。事故のないように!

ステージでは、キーボードは大体DIというちっちゃい四角い箱にシールドを挿します。
▼いろいろあるけど、こういうもの

DIはキーボードの場合は必須じゃないんだけど、PAさんのミキサーまでシールドが届かないので挿してることがほとんどなんじゃないかと思う。

なので、LineOutから出たシールドは、基本的にスタッフの人に渡して、どこに挿してるか見ておきましょう。

(本番もやってもらえたらいいんだけど、転換は結構ばたばたしてることが多い…。DIが近くにあれば自分で挿せるので)

 

立ち位置は、キーボードの場合はギター側かベース側になると思うんだけど、ライブハウスの広さによってどっちかに決まってきます。

開いてる方。広い方。…っていう感じですね。

広くてどっちでもいけそうな場合は、メンバーと相談してどっちでもいいと思います。

 

曲は、まずは全員がしっかり音の出る曲をチョイス。

時間がないことがほとんどなので、全部の楽器がしっかり音が出てるときに、自分の音が聞こえやすいように調整する必要があるのです。

…が、キーボードは、1曲で調整しきるのは結構難しいです。

なぜかと言うと、

音色によって音が聞こえやすかったり聞こえにくかったりするから

というのと、アンプがない(ことがほとんどだと思われる)キーボードは、自分で音量調節をすることができないので、一回一回モニタースピーカーの音をPAさんに調整してもらわないといけない。

聞こえないからといって、シンセのボリュームつまみを途中で回してはいけないです。外音も変わってしまうので。

あと、2台使ってる場合は、PAさんに別々に調整してもらう必要があるし、自分の音を上げてもらう時どっちのキーボードを上げてほしいか伝える必要がある=曲を選ぶ。

そういう意味で、慣れるまでは結構難しいんですが、

何度も言いますが時間がない

もう一曲まるまるなんてやる必要はないので、「1番だけ」とか「サビだけ」とか「ソロだけ」など、細切れにいろんな部分をやるのをお勧めします。

事前にメンバーにお願いしておくのがベスト。

音色によって聞こえ方が変わるので、ピアノメインの曲とか、ストリングスの多い曲とか、部分部分でも音だしさせてもらえたらいいと思います。

コード弾きのところよりは、メロディやしっかりしたフレーズ、ソロなどを確認できたらいいんじゃないでしょうか・・・。

 

リハーサルが終わったら次のバンドが準備をしないといけないので、片付けるわけだけど、

その時、リハーサルの時の音量(ボリュームつまみの位置)と、キーボードの位置はしっかり覚えておくようにしましょう。

キーボードの位置はスタンドの置き位置にスタッフさんがテープかなんかで目印をしてくれると思うけど(してくれなかったら覚えとく)、

ボリュームはメモリの位置が絶対に変わらないように。これが1メモリでもかわると、PAさんにも迷惑がかかるし、せっかく合わせたのが台無しになってしまうので!

もう最初からメモリの位置を決めといたらいいと思います。僕はいつもレベル6くらいにしてました。

あと、リハーサルの時点では、曲によってボリュームを変えなければいけないということは基本的にないようにしておいた方が、落ち着いてできます。

曲による音量の違いは、事前のスタジオでにいくらでも調整できるので。

といっても、レイヤーもスプリットもイコライジングもしてないプリセットそのままの音を、音量変えるだけでユーザーメモリを使うのはなんかイヤだ という気持ちもわかるので…。本番忘れなければそれでもいいと思います。

 

以上、リハーサルについてでした。

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