バンドのキーボードを始める人に贈る手順書

キーボードを担当していて感じたことや、戸惑ったことなども素直に書いた、初心者のためのちょっとしたアドバイスのサイト。
暇つぶしの読み物としてもどうぞ。通勤通学のなどの空いた時間にでも。

鍵盤で音を分ける(スプリット)

鍵盤に音色を割り当てて、鍵盤ごとに違うパートを鳴らすことができるのが、このスプリットという機能。
バンドのキーボードなら絶対必要になってくる基本機能です。

もちろん、左手の鍵盤にベース、右手にピアノを割り当ててリズムマシン鳴らしながら一人遊びもできます。

…けどバンド内で使う場合は、やっぱりいろんな音色を弾いて曲をゴージャスに仕上げたいところ!
左手に薄くパッドを入れて、右手でピアノのバッキングを入れたりとか、左手はエレピでコードを弾いておいて右手はストリングスでフレーズを入れてみたりとか、

まぁとにかく右手と左手で2音色分は最低担当できるので、曲作りの際にいろいろ試してみるべし。

 

…というのが基本の弾き方(?)だとして、もう一つこのスプリットが便利なのは、

音色の切り替えをしなくても別のパートを弾くことができる!

音色の切り替えをするときには、キーボードによっては音がぶちっと一瞬切れてしまいます(というか、切れないキーボードの方が少ない気がする)。
なので、さぁこれから盛り上がるぞーーーっというときに、音色変更の際に音が切れて、音の厚みが一瞬なくなるという悲しい事態になってしまいます!
しょーがないので盛り上がり部分は他の人に任せてしまう…

そんな経験はおありではないでしょうか…(ない?ないならいいんですよ・・・音の切れないキーボード最近出てきてるし・・・MODXとか。ホシイ)

とにかく、その悲しい事態を免れるため、あるいは切り替えそのものの時間がない!という時の救世主が何を隠そうスプリットなのです。

今まで弾いてた鍵盤の一オクターブ上とか使ってない鍵盤に、次に使うパートを割り当てといたらいいわけですからね。楽々~です。
手が移動してる間、前の音をサスティンペダルで伸ばしといたら音が切れることもないし。一瞬の空白を作りません!これは便利。

コピー曲をやるときなんかは、スプリットを駆使してやらないとできない曲も多いです。

最近のアニソンとか持ってこられた日には、キーボードしか入ってないぞコレと震えながら原曲を聴きつつ、

どうやったらうまいこと再現できるかを頭で組み立てます。

たとえば、だいたいずーっと鳴ってるコード感を出してるエレピを左手の鍵盤にわりあてて、それだけじゃ低いので2、3オクターブ上げて、
ストリングスを真ん中の鍵盤に割り当ててフレーズを弾けるようにする。
さらに一瞬入るだけのイレギュラーな音を右端の鍵盤にわりあてて…

イラスト_01

…って工夫してやったら、少ない鍵盤でもがんばればいろんなことができるようになります。

一曲のために鍵盤幅を設定するので結構大変だけど、最初は勉強だと思って地道にやってみましょう。

2台あればそんなことしなくても楽にできるんですけどね・・・最初のうちは何事もこう地道にやるのが一番です。2台欲しいという気持ちはわかるんですよ!キーボードは大変。

 シンセサイザーの設定は、大体最近のは、レイヤーもスプリットも同じ画面で設定できるようになっている気がします。

つまり「○パート同時に鳴らすことができる」機能があって、それぞれの鍵盤幅を指定できるという感じです。

YAMAHA MOTIF XFシリーズなら、パートエディット画面のNote Limitで鍵盤幅を設定できる。(例が最新モデルじゃなくてごめんなさい)

イラスト_スプリット

ちなみに、メーカーによって違ったりするけど、CとかGとかの鍵盤は↓のようになってる。イラスト_スプリット鍵盤名

ここで指定した鍵盤の間で、任意のパートを鳴らすことができる・・・

ということは、他のパートで同じNote Limitを指定して別の楽器を指定しておけばレイヤーになるし、かぶってない鍵盤ではスプリットになるというわけです!

上の例のYAMAHA MOTIF XFシリーズなら4つまでパートを重ねられるし、ROLANDのJUNO-GやFAシリーズでは16パートまで重ねられる。

16パートなんて、レイヤーだけだと多いなぁと思うけど、スプリット込みで16って考えると、なんとありがたい仕様…ってなります。

僕は最高で10パートまで使いました。(オリジナル曲ではそこまで凝らないけど…あくまでコピーするときですよ〜)

 

とにかく、スプリット使わずしてバンドのキーボードはできない というのは言いすぎだけど、ほんとそれくらいよく使うので、基本操作は早めに覚えてがんばろう!

 

次は、イコライザーについて!

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